2024年4月12日公開。
劇場版第27弾、『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』を鑑賞してきました。
キッドのメイン回は劇場版初登場の『世紀末の魔術師』以外あまり面白くないというイメージを持っていました。ファンの人には怒られそうだけど……。
今作は、予想していたより面白かったです。
ただ、青山先生の他の作品も読んでいる人にはすごく面白いけど、『名探偵コナン』しか知らない人にはちょっと内輪ネタ感が強いかな〜と感じました。
あらすじ
北海道・函館にある斧江財閥の収蔵庫に、怪盗キッドからの予告状が届いた。今回キッドが狙うのは、幕末を生きた新選組副長・土方歳三にまつわる日本刀だという。
ビッグジュエルを追い求めるキッドが、なぜ刀を狙うのか…？
一方、西の名探偵・服部平次とコナン達も、函館で開催される剣道大会の為に現地を訪れており、犯行予告当日、平次がキッドの変装を見事見破り追い詰めるが…!?
時を同じくして、胸に十文字の切り傷がつけられた遺体が函館倉庫街で見つかる。
捜査線上に浮かび上がったのは、“死の商人”と呼ばれ、アジア一帯で武器商人として活動する日系アメリカ人の男。
彼は戦時中の軍需産業に深く関わっていた斧江家初代当主が函館のどこかに隠したとされるお宝を探していた。
それは、当時、日本の敗色濃厚だった戦況を一変させるほどの強力な兵器だという噂も…
そして、そのお宝とキッドが狙う刀はどうやら関係があるようで、刀を狙うキッドに対し、謎の“剣士”の影が迫り…
出典：劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星（みちしるべ）』
劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』感想 ※ネタバレ注意 !!
今年はキッド回であり服部平次回。
キッドは前回メインだった『紺青の拳』でも京極真とWメインでした。
以下の感想では、いきなり重大なネタバレを投下するのでくれぐれもご注意ください。
キッドの秘密
キッドの父親・黒羽盗一は『まじっく快斗』では確かすでに亡くなっているという設定だったはずですが、実は生きていることが仄めかされました。
そして、黒羽盗一と新一の父ちゃん・工藤優作は、実は双子の兄弟だと示唆する描写が !!
つまり、新一とキッドは従兄弟同士 !!
作中でもよく「顔も声もそっくり」と言われていたけど、「作者同じだしな」っていうメタ的ネタとして楽しむポイントだと思っていました。
従兄弟ならそりゃ似てるよな !!
驚いたけど、言われてみれば「なるほどな〜」としっくりきました。
『まじっく快斗』のストーリーとしては大きな衝撃。
でも、『名探偵コナン』の本筋に関わる重要な設定では（おそらく）ないので、知っていたらより楽しめるくらいの衝撃。
劇場版の話題にもなったし、ちょうどいい落としどころなのかな。
平次の告白
正直なところ、キッドの秘密よりこっちの方が衝撃でした。
え !? 劇場版で結ばれるの !?
確かに和葉のライバル・紅葉は劇場版からの逆輸入だし劇場版観てる前提で進展するのもアリ……なのか ??
そんなことをずっと考えていて、エンディングの歌がまったく頭に入ってきませんでした。
結局、和葉本人に聞こえてなかったオチ……。
平次と和葉のラブコメはコメの要素が強すぎて……。
連載中に結ばれるのはもう無理かもね。
青山剛昌先生オールスターズ
刀を巡るストーリーということで、クライマックスの大立ち回りに鬼丸が出てきました。
鬼丸猛は、青山先生の過去作『YAIBA』の登場人物です。
『コナン』原作にも出てきたことがありましたね。
『YAIBA』は『名探偵コナン』が連載開始してハマった小学生時代、同じ作者の作品として夢中になって読んだ思い出の漫画の1つです。
知っている人にとっては「鬼丸ｷﾀ━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━!! 」となるシーンですが、
知らない人にとっては「あの坊主誰やねん」でしょうね……。
『まじっく快斗』からキッドも出演ということで「青山オールスターズ」勢揃いだったわけですが、青山作品ファン以外の目にどのように映ったのかは気になるところ。
北海道旅行がしたくなった
新選組・土方歳三にまつわる刀に関わる物語ということで、主な舞台は函館です。
クライマックスのシーンで重要な役割を果たした五稜郭のライトアップ、綺麗だったな〜。
五稜郭を始めとする北海道は『るろうに剣心 北海道編』の舞台にもなっていて、私的「聖地巡礼したいスポット」No.1 の地域です。
函館以外には行かないのかな ?? と思っていたら、紅葉お嬢様＆伊織コンビが北海道各地を回ってくれました（笑）（あの短いシーンのためにロケとかしたのかな……。）
おわりに
京都やベルツリー、そして今回の函館など、観光地を舞台にした作品は聖地巡礼したい欲を掻き立てますね。
今年の夏か、来年あたりに北海道旅行したいです。
そして、『YAIBA』や『まじっく快斗』もまた読み返したくなる青山ワールド全開っぷり。
いつものキッドのメイン回はどこか閉鎖的というか。
キッドが何か盗むって予告して事件が絡んで最終的にキッドと協力して何かやり遂げる、
というワンパターンさを感じていました。
今作は、長年のファンも驚くキッドの秘密、土方歳三にまつわるエピソード、函館を舞台とした擬似観光、青山作品クロスオーバー、そして平次の恋模様と、
いろいろな要素が混ざっていたのが面白く感じたのかな、と思いました。