2023年3月31日公開予定が延期して、6月16日(金)公開。仕事終わりに、初日に鑑賞してきました。
観終わって……というより観ている最中から、
「あぁ、『ブラッククローバー』だなぁ……」
と思いました。(良い意味9割で。)
あらすじと時系列
魔法が全ての世界で、生まれながらに魔法が使えない少年アスタは、逆境を超え己の力を証明するため、ライバルのユノと共に魔道士の頂点「魔法帝」を目指し数々の強敵と戦ってきた。
実績を積み重ね、魔法帝への道を歩むアスタの前に現れたのは、最凶と恐れられ封印されていた先代魔法帝コンラートと3人の歴代魔法帝。
「帝剣」と共に復活した彼らの目的はクローバー王国の殲滅。
「魔法帝を夢見る少年」vs「歴代魔法帝」
魔法帝を巡り、全魔法騎士団を巻き込んだ激闘が開始された。
出典: 映画『ブラッククローバー 魔法帝の剣』公式HP
今作は、時系列としては、ハート王国での修行が終わってからナハトがアスタの前に現れる前の出来事として描かれていました。
鑑賞前にアニメ最終回 or 原作27巻まで読んでいた方が、キャラクターの設定や関係性がわかって良いかと。途中までの情報しかないと、かつての敵が味方だったり「誰だこの子供は ?? 」とよく話についていけない可能性が……。
入場特典
週替わりで入場特典がいろいろ付くようですが、1週目の特典は『ブラッククローバー』コミックス23.5巻でした。ジャンプ作品の劇場版おなじみのやつですね。
複製原画パネルの展示あり
上映時間の都合で新宿ピカデリーで鑑賞したのですが、1階ロビーに原画などのミニ展示コーナーがありました。知らずに行ったので、ちょっと得した気分。
感想【ネタバレ注意】
久しぶりにアスタの声を聴いて、やっぱりうるさいな〜と思いました(笑)
作画が超気合い入っていて、瞬き・呼吸停止は必至
さすが劇場版。アニメで大体50話に1話くらいある「神回」の迫力ある作画がほぼずっと続いている。
何せラスボス+同志3人と歴代魔法帝が4人も出てきて、終始クライマックスのようなテンション。
ジャンプ作品の劇場版特有の、序盤から敵が現れていろんなキャラが登場してずっと戦っている感じ。
なので、8割方バトルシーン。
アスタも空を飛べるようになっていて、バトルシーンに立体感がある。ジェットコースターみたい。
アニメのときから思っていたけれど、ユノのバトルシーンだけBGM変わるのはちょっと面白い。
「ブラクロの面白いところを全部詰め込みました !! 」
みたいな感じで、元々のファンにとっては堪らん作品。
もう息を止めて目をかっ開いてひたすら展開を追いかけていたら、いつの間にか終わっていた……という鑑賞体験だった。
深い考察や感傷など一旦置いておけ !! (何ならそのまま忘れてもよし !! )そんな勢いの作品。
欲を言えば、序盤のユノ vs アスタは一撃やり合うだけじゃなくてもう少しバトルが見たかった。
どうせ敵乱入で中断されて決着がつかないんだし。
原作でも、どっちが魔法帝になるか勝負している割には直接戦う描写がないので、原作者からのオーダーなのかもしれない。
ナハトとリーベの出番はほぼない(涙)。
ナハトはまだアスタや黒の暴牛とは合流していないし、アスタとリーベはまだお友達になっていない。
確かに、アニメの終わりが2人と出逢った頃くらいだったから、アニメ派への配慮も考えるとそうだよなぁ……。
でも、原作を本誌で読んでナハトもリーベも当たり前にいるのに慣れてしまった身からすると、少し物足りなさを感じる。
とはいえ、出番は一応ワンシーンずつあり。
特に、リーベが出てくるシーンの演出はかっこよくて鳥肌が立った……。
アニメからずっとそうだけど、ブラクロ制作陣は『ハルカミライ』を流すタイミングが天才すぎるのよ……。
歴代魔法帝カッケー !!
先代魔法帝コンラート、最初からめちゃくちゃ強キャラ感出してくる。
現在の魔法帝、騎士団長たち数人がかりでようやく封印とか……目覚めたばかりで本来の力を発揮できない、みたいな設定がないとアスタじゃ倒せないんじゃ…… ?? という気持ちになる……。
実際はもうブラクロ定番となりつつある(?)「奴の魔法に対抗できるのはアスタの反魔法だけだ !! 」が発動するわけだけど。
「諦めないのが俺の魔法だ !! 」
アスタが常々叫んでるこの言葉が、コンラートの口癖でもあったのは面白い対比だった。
同じ言葉を心に掲げて、同じように国を想って魔法帝を目指したはずなのに、何がどこで変わってしまったのか……。
まさに、アスタが道を誤った場合の、あり得たかもしれない未来。
でも、アスタにはライバルや仲間がいるから大丈夫だよね !! っていう少年漫画の王道的展開。胸が熱い。
コンラートと一緒に復活した歴代魔法帝の3人も、かっこよかった〜 !!
声優さんも豪華 !! (ジェスター役の人は知らない人だったけど)
ユノ+騎士団長3人とか、アスタとヤミを除いた暴牛メンバーとか、かなりの戦闘力を投入しても時間稼ぎしかできない、っていうところに魔法帝の風格を感じる。
各キャラに見せ場を作りつつ歴代魔法帝の格も落とさない、見事な落とし所だったな、と。
惜しむらくは、歴代魔法帝たちの掘り下げがほとんどされなかったこと。何となくこういうことがあったんだな、程度のシーンが挟まっている程度で、どういう想いで封印される程のことをしていたのかがまったくわからず。時間や展開の都合上、仕方がないか。
ここがもう少し丁寧だったら、クライマックスのシーンがもっと感動的だったろうに、残念。
あと、姉ゴレオン様にはタイマン用意しなきゃいけない決まりでもあるの ?? (笑)
やっぱりこの人、1人別格だよ……。
終わりに
昨今のジャンプ映画は原作のストーリーをそのまま劇場版にするものが多いけれど(オリジナルをやるのはONE PIECEとヒロアカくらい ?? )、個人的にはオリジナル展開も大好きなので、とても楽しめました。
劇場版キャラが原作に1シーンでも登場したりするとさらに嬉しい。
原作も終わりが近く最近はスローペースになってますが、また新しい劇場版やってくれたらいいな〜とひっそり期待しておきます。